トヨタ自動車の伊地知隆彦副社長は8日の記者会見で、「電気自動車(EV)を商品として投入検討可能な体制にしたい」と述べた。トヨタは排ガスを出さないゼロエミッション車について、燃料電池車(FCV)の開発を優先してきた。EVの開発も拡充し、世界各地の環境規制の強化に備える。

伊地知副社長はゼロエミッション車について「究極のエコカーはFCVとの考え方は今も変わっていない」と強調する一方、「地域ごとにエネルギーの課題やインフラ整備の状況が異なる」と述べて、EVとの両にらみが必要との考え方を示した。2017年にもEVの企画や開発を手掛ける社内組織を立ち上げる。